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三河油石を売る理由

 最近の刃物業界は、1本の包丁で大概の物を切れる様にする為、

非常に硬い鋼材で包丁を作る様になりました。

ZDP189やHAP72などはその最たる例です。

しかし、そう言う硬い鋼材を使っても切れない物は切れません。

包丁が傷んでしまうだけです、やはり包丁は切る物に応じた形状の物が必要なのです。

 しかしながら、刃物業界では硬さ競争に走ってしまいました。

結果、砥石が置き去りにされてしまい、後から研げない刃物ばかりになってしまうという現状です。

従来の研磨剤型の砥石では真ん中が凹んでしまうだけで、全く研げないと言う包丁はかなりあります。

 

 今の所、粗研ぎ中研ぎはどんなに硬い鋼材でも電着のダイヤモンド砥石が在れば研ぐ事が出来ます。

でも、番手の高い電着のダイヤモンド砥石は価格が高すぎて一般的に使えません。

それこそ何十万の世界です。しかも持ちが悪い。

仕上用砥石としてはあまり使える物が無い状況でした。

まぁ、アルカンサスがありますが、これもそれなりの大きさと厚みの物は何十万の世界です。

それにアルカンサスは、水研ぎすると結構減りやすいのです。オイル研ぎの方が減りません。

また、オイル研ぎは後始末が大変なので、包丁にはお薦め出来ません。

 つまりは、水研ぎ出来る硬い砥石が必要なのです。

だから私は三河油石を売るのです。

三河油石は、水研ぎもオイル研ぎも出来ます。

そしてどちらかと言うと水研ぎに向いています。

なおかつ極端にすり減りに強く、滑らかな鋭い刃付けを可能としています。

砥糞は殆ど出ず、それでいて研磨力が高いというのも魅力の一つです。

 それもその筈で、三河油石はアルカンサスと同じヤスリ型砥石だからです。

研磨剤(砥糞)を出して研磨するのでは無く、石その物の硬さで削るタイプの砥石です。

だから真ん中が凹みにくく、安定して研げるのです。

そして、この石は愛知県岡崎市に於いて安定して産出しております。

加工コストが恐ろしく高いため、どうしても販売価格も高くなってしまいますが、

それでも、最も高い物で10万円(税別)です。

アルカンサスよりは幾分安いかと思います。

​通販も行っております。宜しければ販売サイトの方にもお立ち寄り下さい。

 30切り、40切り、別作は板さん専用サイズと成り、かなり大きめです。

​80切りは家庭用サイズです。

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